家具を買う前に、店の中で動けるかを確かめる。小さな店舗の配置を2案で比べる手順
家具が図面に収まっても、お店で動けるとは限りません。入口から席まで、お客さまとスタッフが同じ場所ですれ違うときまでを考えて、配置を比べる手順をまとめました。ここ企画が開発するMiseFitsの白紙シートを使う架空例ですが、紙に描く場合にも使える考え方です。
この記事で行うこと
- 外形だけでなく、柱・入口・動かせない設備を先に書く
- 家具を置く前に、お客さまとスタッフの動きを決める
- 同じ部屋・同じ家具で2案を比較し、図と検討用データを両方残す
最初に測るのは、部屋と動かせないもの
部屋の幅・奥行だけでは配置の前提が足りません。内側の寸法、柱の出っ張り、入口の位置と扉の開く向き、窓、コンセント、水回りを確認します。厨房・レジ・棚などを固定する場合は、家具より先に場所を決めておくと、あとから全体を組み直しにくくなります。
採寸した数字は単位を揃えます。4mを「4」、家具の幅を「1200」と入力すると大きさを比較できません。今回の例はすべてmmで扱い、幅4m・奥行6mを4,000mm × 6,000mmと入力します。
4m×6mの小さな店で、2案を比べる
以下は実店舗の施工例ではなく、配置の考え方を示す架空条件です。入口は手前、レジは奥とし、テーブルの大きさと数は2案で変えません。寸法は「これを満たせば安全」という基準ではありません。
| 条件 | 今回の検討値 | 現地で確かめること |
|---|---|---|
| 室内 | 4,000 × 6,000mm | 内寸・柱・壁の凹凸 |
| テーブル | 1,200 × 700mm、3台 | 実物の外寸・脚の位置 |
| 入口とレジ | 入口は手前、レジは奥 | 扉の開閉・会計時の待ち場所 |
| 椅子 | 着席だけでなく、引く動きも検討 | 立ち座り・背もたれ・荷物 |
A案:中央を通って左右の席へ
入口からレジまでの動きを中央にまとめ、席を左右に分ける案です。初めて来た人にも行き先が分かりやすい反面、椅子を引いたときに中央の動きを遮らないかを確かめる必要があります。中央の線が図面で空いていても、両側が使用中なら空き方は変わります。
B案:片側に移動経路をまとめる
席を片側へ寄せて、入口から奥までの移動経路をもう片側に置く案です。配膳の動きと席を分けやすい一方、奥の席から入口へ戻る動きや、レジ前の待ちが経路をふさぐ可能性があります。同じ席数なら、座れるかよりも席が埋まった状態でどう動くかが比較のポイントです。
「椅子を引いた状態」と「誰かが待っている状態」で確認する
家具の外形だけを置くと、日常の動作が抜けます。椅子を引く、荷物を持って曲がる、料理を運ぶ、レジ前に一人立つ、といった状況を順番に当てはめましょう。見た目が整った図を1枚作るより、詰まる場面を書き出す方が次の修正を決めやすくなります。
- 入口の扉を開いたとき、椅子や待っている人に重ならないか
- 満席時でも、スタッフが奥の席へ料理を運べるか
- 立ち座りや荷物の置き場所で、予定した移動経路が狭くならないか
- 会計待ちの人と、出入口を使う人が同じ場所へ集まらないか
検討した場所は「十分そう」だけで終わらせず、どこを測ったかと数値を図に残します。必要な通路幅や避難経路、バリアフリー等の適合判断は、利用用途・建物条件によって変わります。実際の施工前には、専門家や所轄窓口で確認してください。MiseFitsは配置検討用の道具で、法令適合や施工を判定するものではありません。
MiseFitsで同じ条件の比較図を作る
- 白紙シートを作る幅4,000mm・奥行6,000mmを指定します。実際の図面がある場合は読み込み、分かっている長さの2点で縮尺を合わせます。
- 動かせない条件を先に置く入口・柱・固定設備の場所を図に反映します。家具は実物の幅・奥行で設定し、見た目の大きさだけで判断しません。
- A案を保存してからB案を作るJSON形式のプロジェクト保存を使い、A案を別名で残します。椅子や移動の条件も記録し、B案は同じ家具数で比較します。
- 共有用の図と編集用の元データを残すPNGやPDFは打ち合わせ用、JSONは再編集用として保管します。ブラウザ内の自動保存だけに頼ると、別端末へ移ったときに同じ内容を開けない場合があります。

打ち合わせには「どちらが好きか」より「どこで困るか」を持っていく
A案とB案の画像だけを並べると、見た目の話になりがちです。「入口は分かりやすいが、会計待ちが重なる」「配膳しやすいが、奥の席から戻りにくい」など、動作と場所をセットで書いておくと、家具を減らす、レジを移す、席の向きを変える、といった具体的な次の検討に進めます。
家具の購入や工事を決める前に、図面上の寸法を実物で確かめ、現地にテープ等で位置を示して動いてみる方法もあります。図の上では見えなかった扉や高さ、設備、混雑時の動きまで確認してから最終案を決めましょう。
出典・編集について
作成・編集:ここ企画。自社ツールの仕様を基に構成した、配置検討のための架空例です。顧客の声や施工実績として記載したものではありません。機能確認日:2026年10月1日。
