メニュー表の価格変更をラクにする、元データの残し方
価格をひとつ変えたい。季節の一品を入れ替えたい。それだけなのに、元のファイルが見つからない、 作った人に頼まないと直せない、直したら行がずれて全体を組み直すことになる——。 この記事では、メニュー作成ツールMenuFitsの仕様をもとに、 あとから直しやすいメニューにするための工夫と、価格を差し替えるときの手順をまとめます。 MenuFits を使わなくても、手書きやほかのソフトでも同じように使える考え方です。
先に結論
- 紙やPDFだけでなく、自分で開いて直せる元データを手元に残す
- 季節もの・日替わりは本体に混ぜず、別の枠か別紙にする
- 価格変更が複数あるときは、可能な範囲で更新作業をまとめる
- 店内の飲食の価格は、税込(総額)の数字で書く
- 紙を直したら、ホームページやGoogleマップの価格も同じ日に直す
なぜ「ちょっとした修正」で手が止まるのか
MenuFits は、価格をひとつ変えるだけのためにデザインツールを開き、使い方を思い出すところで手が止まる、 という場面のために作ったツールです(開発の経緯はnoteの公開記事に書いています)。 更新の手間を減らすために、まず確認したいのは次の3点です。
- 直せるデータが手元にあるか
残っているのが印刷物かPDFだけだと、文字の修正に手間がかかります。 - 1品の変更が紙面全体に響かないか
季節ものが本体に混ざっていると、入れ替えるたびに行数が変わります。 - 更新の機会が細かく分かれていないか
価格の変更が別々の時期に重なると、そのたびに作業が発生します。
元データの保管方法や紙面の分け方を見直すと、更新の手間を減らせます。以下、順に書きます。
1. 「直せる元データ」を自分の手元に残す
印刷物やPDFは、見た目は完成していても、文字の修正に手間がかかります。 制作を人に頼んだ場合も、元データの受け取りと保管場所を決めておかないと、次の改定でまた最初から、になりがちです。
MenuFits では、作った内容はお使いのブラウザに自動保存され、次に開くと続きから始まります。 ただし保存先は端末・ブラウザごとで、ブラウザのデータ消去や別のブラウザからは見えません。 サーバー側に控えは持たない設計なので、「ファイルに保存(.json)」で手元にも書き出しておくことを、 使い方ガイドでもお願いしています。 写真を多く入れたメニューは、ブラウザの保存領域を大きく使うので特にです。
ここ企画のおすすめは、改定のたびに menu-2026-10.json のように日付を入れた名前で保存し直すことです。
前の版が残っていれば、「先月はいくらだったか」をすぐに確かめられます。
2. 季節もの・日替わりは別枠にする
季節の品を本体のリストに混ぜると、入れ替えるたびに全体の行数が動き、組み直しになります。 「季節のおすすめ」「本日の一品」を独立した枠にしておくか、別紙にして、そこだけ差し替えれば済む形にしておきます。 内容が頻繁に変わる店なら、厚い紙やラミネートで固めるほかに、普通紙で印刷して貼り替える方法もあります。
グランドメニューとランチ、ドリンクのように紙を分ける場合、MenuFits では名前を付けた保存枠(スロット)に分けて切り替えられます。 無料では1枠まで、買い切りの Pro 版では枠の数に制限がありません。
3. 価格変更が複数あるときは、更新作業をまとめる
価格変更のたびに印刷や掲示をやり直すと、作業が増えます。 変更予定が複数ある場合は、改定日を決めてまとめて更新すると、刷り直しの回数を減らせます。 ただし、価格をいつ変えるかは仕入れやお店の状況に合わせて判断してください。
4. 価格は税込で書く
消費者に対してあらかじめ価格を表示する場合は、消費税を含めた総額の表示が義務づけられています (消費税法第63条。国税庁の解説「No.6902『総額表示』の義務付け」)。 国税庁の解説では、「11,000円」「11,000円(税込)」「11,000円(税抜価格10,000円)」などが総額表示の例として挙げられています。
メニューでは、表示する数字自体を税込価格にしたうえで、紙面に「価格はすべて税込です」と添える方法があります。 テイクアウトと店内飲食で価格の扱いが分かれる場合や、判断に迷う表示は、国税庁の解説や税理士に確認してください。
縦書きのお品書きなら、価格はカンマなしの算用数字(例:1200)で入れてください。 カンマを入れると、数字とカンマが1文字ずつ縦に並んで列が長くなります。MenuFits の縦書きデザインでは、カンマなしの数字は横に組まれて1マスに収まります (和食のお品書きの作り方)。
価格を差し替える手順(MenuFits の場合)
- 前回の元データを開く同じブラウザならそのまま続きから。別のPCなら、保存しておいた .json を読み込みます。
- 価格と品名を打ちかえる紙面の文字をクリックして、そのまま書き換えます。季節の枠があれば、そこだけ入れ替えます。
- 収まらなければ、先に削る品数が増えて1枚に収まらないときは、文字を小さくする前に品目やカテゴリーを束ねます。それでも多ければ2段組みにします。
- PDFにする「PDF/印刷する」から印刷画面を開き、送信先を「PDFに保存」にします。詳細設定で「背景のグラフィック」にチェックを入れ(Safari は「背景を印刷」)、用紙A4・余白なし・倍率100%を確認します。
- 元データを保存し直す「ファイルに保存(.json)」で、日付を入れた名前で書き出しておきます。
出力したPDFは、印刷前に文字の欠けや余白を確認してください。 コンビニでの印刷は機器の設定に合わせ、印刷所に依頼する場合は、塗り足し・色・画像解像度などの入稿条件を確認してください。
MenuFits では、1枚のメニューを作ってPDFにするところまでは無料で、透かしも出力回数の制限もありません (よくある質問)。
紙の外にある「価格」も同じ日に直す
メニューの価格は、店内の紙だけに載っているとは限りません。改定の日に、次の場所も一緒に確認しておくと、 「サイトに載っていた値段と違う」という行き違いを防げます。
- お店のホームページのメニュー・料金のページ
- Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)に載せているメニューや写真
- SNSのプロフィールや固定投稿、グルメサイト・予約サイトの掲載情報
- 店頭の看板、テイクアウト用のチラシ
ホームページやGoogleマップの情報を、あとから自分で直せる形に整えたい場合は、 ここ企画のホームページ制作・Googleマップ整備のサービスでご相談いただけます。
無料で足りる場合と、Pro が要る場合
MenuFits は、1枚のメニューを作ってA4のPDFにするところまで、現在は無料です。 価格の差し替えだけなら、無料の範囲で完結します。
グランド/ランチ/季節のように複数のメニューを作り分けて保存したい、表紙つきの冊子(3ページ以上)にしたい、 よく使う品目をライブラリから差し込みたい、といった場合は、買い切りの有料版「MenuFits Pro」(¥1,480・税込)を検討してください。 月額課金ではありません。
まとめ
メニュー表を更新しやすくするには、編集できる元データを残し、頻繁に変わる品目を別枠にしておくことが役立ちます。 価格を変更したら、紙面の収まりを確認し、ホームページやGoogleマップなどの掲載情報も見直しましょう。
出典・参考
- 国税庁「No.6902『総額表示』の義務付け」(2026年9月30日確認)
- MenuFits「使い方ガイド」「よくある質問」「カフェのメニュー表の作り方」「和食のお品書きの作り方」
- ここ企画 note「登録不要。1枚のメニューなら無料でつくれる「MenuFits」を公開しました」(2026年9月16日公開)
この記事の料金・機能は2026年9月30日時点の内容です。最新の条件はMenuFitsの料金・Proガイドをご確認ください。